財布の話し
私の記憶の中で最も古くに所有した財布は、小学生の時に持ってたベルクロのビニール製だったと記憶している
いわゆるビリビリの財布だ
何かのデザインがあったのかは憶えてないが、世代的に無意味なスポーツブランドのロゴが貼ってあったような気もする
それが公式から売られていたのかは不明だが、アディダスやアシックスなどのスポーツメーカーが小学生の間では大人気だった事を考えると、記憶違いとも言い切れない
私は特にこだわりが無かったわけだが、友人たちがみんな持ってると言ういかにも日本的な理由で所有してたと思われる
都内の電話番号が8桁になった頃はまだテレフォンカードが珍しく、電話を掛けるにしても10円玉を使っていた
電話は3分10円の記憶が切り刻まれてるから、携帯電話が一般的に出回った時は通話料の高さに震えたものだ
都外に掛けるともっと短かったと記憶しているが、小学生ぐらいなら自宅と親しい同級生の友人宅ぐらいしか無いから3分も有れば用が足りたのである
当時の小学生の財布の中身なんかは基本的には小銭で、あとはプロ野球チップスのカードぐらいだろう
中学生になると少し大人になった感じを出すのだが、やっぱりビリビリ財布を維持していたと記憶する
きっとプロ野球チップスのカードが歯医者の診察券に変わるぐらいだ
とは言え時代がハイテク化に向いていたので、テレフォンカードが一般的になり出し、空前のプリペイドカードブームが到来した
そうだった
中学生の財布にテレフォンカードとオレンジカードをプラスしておこう
今考えると当時はポイントカードの様なものはほとんど無かった気がするが、何処で作ったのか記憶がないポイントカードだらけで今や押し入れはパンパンだ
中学生後期になると行動範囲も広くなり財布もしっかりとしたものを好む様になる
はずなのだが、どうにもその当時の財布の記憶がない
そもそも財布をと持ち歩いていた記憶がない
ポケットに直入れスタイルだった気もする
確かに学校に財布は持っていかなかった記憶もあるが、帰り道にあるお好み焼き屋で買食いした記憶もある
よく憶えてないがPayPay的なアプリが存在したのだろうか
いい忘れたが、財布を持ちたなかったのは小学生の頃に何度か落としたからだろう
持ってなければ落とさない、倒れたままなら転ばない理論である
しかし流石に高校生になると持つ必要が出てくる
必要と言うか、あったら便利だと考え始めたのだと思う
経緯はよく分からないが、この時は誰かにプレゼントされた財布を使っていた
プレゼントされて誰からもらったか憶えてないのも失礼な話しだけど、憶えてないものはしょうがない
思い出した
KENZOの二つ折りの財布だ
この時の財布は20歳過ぎまで使ってたと思う
かなりボロボロになるまで使ってたのだが、気に入ってると言うよりも『あればいい』ぐらいの感覚だった
あまりにもボロボロだったため、次の財布もプレゼントだった
多分ワイフからの贈り物だと思うのだが、これまた思い出せない
おそらく本人も憶えてないだろうけど
確か三つ折りのBurberryの財布
財布ってか小銭入れってかカード入れみたいなの
免許証が今よりも大きくて中に入らない感じの大きさだった気がする
そうだった
免許証入れとこの財布を持ち歩いていた気がする
20代前半
そしてこの財布は無くしてしまうのである
無くしてどうしたかというと、保管してあったボロボロのKENZOの財布を引っ張り出してきてまた使ってたのである
リサイクル過ぎる
そんな中で友人が革細工をやっていて財布を作ってくれるって事で、頼んでみた
結果、これが気に入ってなんだかんだで20年ほど使った
下の方の色が果てしなく変わったのが20年の歴史
上は新しく買った財布
本当ならまた頼みたかったのだが、20年使った財布は財布としての機能を果たす事が困難になり、急遽必要とされていたのでネットにて似てる感じのヤツを発注してしまったのでした
新しい買った財布は作りは悪く無いが、若干皮が薄い感じがするし糸も頼りなく感じる
前の財布の出来が良かったからなのかも知れないが、何となくそんな風に思ったのでした
とは言え、2ヶ月ほど使ってみてだいぶ馴染んできたので気に入ってきたところです
私の財布のサイクルからすると、無くさなければ次は定年を迎える頃に買い替える事になりそうだ
その時はビリビリの財布にしようと思う
どうせ現金なんか持ち歩かなくなってるだろうし
以上